つなブロ

青年海外協力隊として、ナミビアの大西洋に面した街ヘンティスベイで町づくりの手伝いをしています。協力隊活動に関すること、ナミビアでの生活に関すること、自分の住む街や訪れた街に関することなどいろんなテーマについてお伝えできればいいなと思ってます。

所得格差の大きい国ナミビア!貧困の現実を感じてしまう職場での出来事!

ナミビアは所得格差を示すジニ係数が非常に大きく、貧富の差がとても激しい国です。ナミビア全体で見れば相対的に首都から離れて地方に行けばいくほど仕事の数は減り、小売り業や農業や牧畜を営む世帯が増え、大都市で仕事を持つ人達と比べて所得格差が大きくなっています。また一つの町だけ見ても町の中心に豪邸を構えて住む人もいれば、町の外れに雑材を集めて作った小屋のような家に住む人達もいて、格差があることがはっきりと分かります。

 

以前からこのブログでご紹介していますが、私はそんな貧しい人達が住むエリア(ナミビアではロケーションと呼んでいます)に上下水道や道路などのインフラストラクチャーを整備するプロジェクトを同僚とともに進めています。本プロジェクトでは日雇いの作業員(非正規労働者)を10名程度雇っていますが、彼らのほとんどは職を求めて地方から移り住んできた人たちで、その一部はロケーションに住んでいます。普段は明るく一生懸命に作業をしている彼らですが、普段の何気ない日常の一コマに彼らの貧しさを感じてしまうことがあります。今日はナミビアにおける貧困の現実を感じてしまう作業員や役場の従業員の行動をご紹介したいと思います。

 

工事中の水道管から出る水を飲む作業員!

ヘンティスベイはほとんど断水することはなく水には困ることがない素晴らしい町です。現在建設を進めているロケーションにおいても、給水スポットを設けて住民が水を飲めるようにしています。上水道管の敷設工事は各所に設けられた開閉バルブを閉めて工事区間の水を遮断した後、既設の水道管を切断してジョイントを設け、新しいパイプを繋いでいく形で進められます。管を切断した時には管内に残っている水が流れてくるんですが、彼ら作業員はその水を手ですくってがぶ飲みしています。工事中の水は水道メーターなどついていない無料の水です。そんなことを思っているのかどうかは分かりませんが、ここぞとばかりに飲みまくります。飲んだ後に「これで満腹!」なんて言う人もいます。そんな情景を見てしまうとすごく悲しくなります。

 

昼食は誰かの家でごちそうになるか水で我慢!

昼休憩の時間になって昼食をとるために家に帰ろうとする私に、今日は何を食べるかを聞いてきたり、昼食に一緒に行っていいかを聞いてきたりします。私はいつも断っているんですが彼らはたいてい誰かの家で昼食をごちそうになっているか、家に帰らずに無料で使える役場の水を飲んで過ごしているようです。。

 

役場の水を持ち帰る従業員!

先ほども書きましたようにヘンティスベイは現在整備を進めているロケーション以外は水道インフラが整っていて誰でも水を飲むことができます。もちろんそれらの水は水道メーターを通して役場が配水しているので有料です。そんな状況の中で役場の従業員の中には数日おきに5リットルの空きペットボトル数本を自宅から持参しては役場の水道から水を補給して持ち帰っている人がいます。水道料金を払えないほどの状況にあるのか、あるいは節約しているのかは分かりませんが、そんな状況に貧しさを感じてしまいます。

 

作業休憩中の差し入れのお菓子をものすごい勢いで食べる!

ナミビアにはファットケーキという小麦粉を水で溶いて砂糖を加えたものを丸くして油で揚げたドーナツのようなお菓子があります。一つN$1(約10円)でロケーションにある小売店や小さな売店で売っているんですが、腹持ちもよく、私の同僚(カウンターパート)が作業休憩中によくみんなのために買ってきます。そんなファットケーキを作業員同士奪い合いながら凄い勢いで食べているのを見ると貧困という現実に引き戻されてしまいます。

 

まとめ

今回は貧困の現実を感じてしまう職場での出来事をご紹介しました。ナミビアは世界でも有数の所得格差が大きい国、つまり貧しい人達がたくさんいる国です。普段は明るく楽しく過ごしているナミビアの人達を見ているとそんな現実はついつい忘れてしまうんですが、職場でふと見せる同僚たちの行動で忘れていたこの国の貧困の現実に触れることがあります。よく考えるとこの所得格差、貧富の差が少しでも小さくなるように私たち青年海外協力隊は教育分野や農業分野などそれぞれの分野で人を育て、技術導入を図って頑張っているんですよね。そう思うとちょっと自分達の活動が誇らしく思える今日この頃です。

 

それでは今回はこのへんで。

 

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