役場の車両は故障車だらけ!役場の車両事情とは?!
今日は私の配属先であるヘンティスベイ役場の車両事情についてお伝えしたいと思います。役場の車両というと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?通常の乗用車だけではありません。従業員や作業員が乗るトラック型のバン、消防車、ゴミ収集トラック、バキューム車、バックホウやモーターグレーダー、ダンプトラックなどの建設機械など様々です。
そんな車両たちですがタイトルにも書いたとおり故障車だらけです。当然機械なので使っているうちに古くなって故障するのはやむをえないとは思うのですが、ヘンティスベイ役場での車両故障の原因は老朽化以外の事に起因することが多いように思います。今日はそんな車両管理の実情をお伝えしたいと思います。
車両故障の現状!
車両の故障にはいろいろなものがあります。順番にご紹介したいと思います。まずはパンクです。替えのタイヤを手配することができなくて、エアコンプレッサーを使用して空気を入れてごまかしたり、他の車両からタイヤを奪ったりする始末です。
それからバキューム車の水漏れ。このバキューム車は下水の汲み取りに使っている車両なんですが、錆びが原因でタンクに穴があき汚水が漏れてしまっています。金属の薄片を溶接して修理しながら使っているんですが、漏水は頻発しています。
同じくバキューム車の吸引ポンプの故障。モーターが動かず汚水を吸引することができないようです。ある材料でだましだまし修理して動かしているようですが、モーターはものすごい爆音を上げ一日に何回も故障しています。
先日そのバキューム車の代わりとして新しく購入した中古のバキューム車もさっそく吸引ポンプの故障で使えずにいます。
トラック型バンのエンジン故障。エンジン故障だけは修理ができずお手上げのようです。この車両はエンジンの他にも助手席の窓が開かなかったり、ドアが閉まらなかったりしています。また錆びがすごくていたる所に穴が開いています。
掘削機械であるバックホウのアームの油圧ホース切断による操作不能。これは結構頻発していて、現在上下水道の整備を進めているエリアでも肝心な時に動かなくなって作業がストップしてしまうことがあります。ホースの予備を用意しておけばいいのですが、なぜか毎回隣町のウォルビスベイまで車で走って取りに行っています。
ゴミ収集車の後輪のサスペンション故障。サスペンションが故障して車体が傾き、走行することが不可能な状態です。現在替えのサスペンションを手配しているようですがなかなか届かないようです。
中古ブルドーザーの修理。予算の関係で中古の格安ブルドーザーを購入したようですが、さっそく動かずに修理に苦戦しているようです。
車両故障や修理遅延の原因!
・日常の整備や定期的な点検の習慣がない
当然ながら車両は日常/定期的に点検・整備をしないとその寿命が短くなってしまいます。運転者自身が点検して整備することが重要なんですが、彼らはその習慣はないようで、全て常駐する機械屋さんに任せているようです。
・車両の扱いが雑、用途外使用、車両を大切に使用していない
やはり一番の問題はこれに尽きると思います。スピードの出し過ぎ、過積載、用途外使用など車両に負荷のかかることを平気でしています。自分の車のように車両を大切にする気持ちが必要な気がします。
・部品や材料を手配できない
予算の関係や海外手配などで修理に必要な部品や材料を手配できないことが多いようです。必要な部品や材料が手配できないのであるもので代用して修理し、その場しのぎで動かそうとするのでさらに車両がダメージを受ける悪循環に陥っている気がします。
・修理できる技術がない
これは機械屋さん自らが言っていたことなんですが、機械の修理方法なんて習ったことはないそうです。整備マニュアルなんてものもないのでほぼ全ての修理は試行錯誤で行っているようです。他の車両の似たような部品を取り付けてみたり、無理やり溶接してみたりして動けば修理完了としている現状です。そういうふうに正規の部品を使っていないのでまたどこかに負荷がかかって故障する、これまた悪循環になっている気がします。
・海(塩分)の影響で錆びが進行しやすい
ヘンティスベイは大西洋に面した街なので、塩分の影響で錆びが進行しやすいのは事実だと思います。古い車両は塗装が剥げ錆びを散見することができます。バキューム車の吸引ポンプの故障も塩分による錆びも原因の一つだと考えられます。
まとめ
今回は私の配属先であるヘンティスベイ役場の車両事情についてお伝えしました。車両が故障する原因は色々だとは思いますが、やはり車両を大切に扱っていないことや車両の点検整備習慣がないことが大きいのかなと思います。以前に自動車整備隊員に聞いた話では、故障車が続出して修理も追いつかないような状況はナミビアのどの役場でもあることのようです。技術的な面も含めてこのような状況を改善できる自動車整備隊員がナミビアにはまだまだ必要だと感じます。
それでは、今回はこのへんで。
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