つなブロ

青年海外協力隊として、ナミビアの大西洋に面した街ヘンティスベイで町づくりの手伝いをしています。協力隊活動に関すること、ナミビアでの生活に関すること、自分の住む街や訪れた街に関することなどいろんなテーマについてお伝えできればいいなと思ってます。

任地の水事情!オムデル・ダムに行ってみた!

先日職場の同僚と一緒に任地ヘンティスベイの水がめであるオムデル・ダム(Omdel Dam)に行ってきました。もちろん観光ではなく仕事でです。はい。

 

以前のブログでお話ししましたが、私の任地であるヘンティスベイという町は開発途上の町で、新しい宅地や住宅が次々に建設されて、どんどん大きくなってきているんですね。ただその開発に上水道や下水道をはじめとしたインフラが追い付いてなくて、容量の不足や老朽化などの問題が発生してきているんです。

 

そのため現在町のインフラの更新計画を同僚とともに作成しているんですが、上水道の再整備計画作成のための基礎情報収集のために今回ダムに行ってきました。任地の水はどこからどのような経路で来ているか知らないと計画できないですもんね。水のストック容量を増やすにしても、肝心の水が十分にあるのかを知ることは必須ですよね。

 

そのオムデル・ダム。任地ヘンティスベイから内陸に40kmほどいった場所にあります。オマルル川を堰き止めて作ったダムです。ここからヘンティスベイの町までパイプラインを通して水を配水しているようです。

 

 

今回はこのオムデル・ダムを含めた任地ヘンティスベイの水事情についてご紹介したいと思います。

オムデル・ダムの状況

ダムは皆さんがイメージされるであろうコンクリートで作られたダムではなくて、土や岩石で作られた「ロックフィルダム」でした。ロックフィルダムは日本にもあるちゃんとしたダム(笑)なんですよ。

 

ちょっと写真が分かりづらいですが、空と地面の境界の平になっているところがダムのてっぺんです。

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ダムのてっぺんは写真のような感じで車1台が走れる道路になっていてそこから角度にして20度から30度くらいの台形のような形で土砂や岩石が盛られてダムが建設されています。

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肝心の水ですが、全くありませんでした。黒くなっているところはダムの底です。若干湿った感じではありましたが、全く溜まっていませんでした。1月の雨季でも水がないんですね。写真のコンクリートでできた建物は取水塔と呼ばれるものでここからパイプでダムを通して下流に配水しています。取水塔の下部、若干汚れているところは水が溜まった跡です。水があるときはここまで溜まっていたんですね。

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ダム下流の状況です。ダム周辺はもちろん砂漠で植生などないんですが、この写真のようにオマルル川(跡)には緑の植生をところどころ見ることができます。

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以上、オムデル・ダムの状況をご紹介しました。

 

ダムに水がなくても水不足がない理由って。。。

ダムには水がなかったんですが、ヘンティスベイでは水に困るといった状況はないそうです。それはどうしてか。。。。

 

地下水です。

 

実はヘンティスベイの水はダムから配水される水以外に、オマルル川沿いにいくつも掘られたボアホール(井戸)から取水されて町に配水されています。写真でも紹介したようにオマルル川(跡)には緑に生い茂った木々を見ることができます。乾燥した砂漠地帯では木々があるところには地下水があると言われています。

 

ヘンティスベイでは合計で9つのボアホール(井戸)が使用されています。

 

これが砂漠地帯ならではの取水方法ですね。計画には現在の流量を把握して必要があればボアホールを追加する必要がありそうです。今回の視察はとても勉強になりました。以上、任地ヘンティスベイの水事情についてご紹介しました。

 

まとめ

今回は任地ヘンティスベイの水がめであるオムデル・ダムの状況とそれをふくめた水事情についてご紹介しました。

 

オムデル・ダムは土砂や岩石で川を堰き止めたロックフィルダムと呼ばれる構造のダムでした。この形状のダムはナミビアでは割と多いようです。雨季でしたが水は全く溜まっていませんでした。

ヘンティスベイのような乾燥した砂漠地帯ではダムでの取水以外に、通常ボアホール(井戸)を使った取水が行われるようです。地上に緑の木々があればその地下には水があると言われていて、そこを掘って水を取るわけですね。ヘンティスベイの水も主に井戸の水が使われています。

 

余談ですが、ナミビアでは海水を淡水化する技術も発展していて、海沿いにはその工場もあります。一部でその水も使われているようです。乾燥したナミビアならではですね。

 

以上、今回は任地ヘンティスベイの水がめであるダムの状況と水事情についてご紹介しました。

 

それでは、このへんで。

 

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