スーパーロケーション開発プロジェクトの経過と問題点
以前のブログでスーパーロケーションの開発プロジェクトが始動したことをご紹介しました。今回はその後の開発経過と新たに出てきた問題点について書きたいと思います。
前回のブログはこちら。
開発プロジェクトの内容と経過
ロケーション開発プロジェクトは、ロケーションと呼ばれるエリア(ナミビア各地から職を求めて移住してきた人たちが、役場の許可なく土地を占有し、拾ってきた雑材を組み立てて家を建てて住んでいる場所)に道路、上下水道、電気などのインフラを整備するプロジェクトになっています。
前回のブログでご紹介したように計画上道路となる位置に家が建っていて、道路をはじめとするインフラを整備することができない問題があるエリアになっていましたが、最近になってそのエリアの住民が開発に理解を示し立ち退きを始めたためプロジェクトが始動する運びとなったわけです。
その後ですが順調に上下水道の施工を進めています。下の写真はバックホウローダーと呼ばれる重機を使って下水道管設置のための溝を掘っているところです。地面が砂なので掘った後に壁が崩れないようにするのと、砂ほこりが舞わないようにするために水をまきながら施工しています。
重機を使って溝を掘った後は、水準測量器械(オートレベル)を使ったマンホール底の高さを確認し、その後糸を張って高さ(勾配)を調整しながら整地します。このオートレベルを使って高さを確認する作業は今は私がやってしまっていますが、そのうち同僚に覚えてもらいたいですね。
その後プレートコンパクターを使用して転圧し、下水道管を設置します。
この後掘った砂を使って埋め戻しを行い、再度プレートコンパクターを使って転圧します。上水道管の設置もほぼ同じような流れです。この基本的な流れについては問題なく進められています。
スーパーロケーションならではの問題点
通常上下水道などのインフラを建設する際は、位置や高さの目安となる木杭を設置して建設していくんです(設置した杭からどれくらいの位置にどれくらいの深さでインフラを設置すべきか分かるもの。それの杭を目安に計測しながら溝を掘ったり、インフラを設置したりします)。
プロジェクト開始当初は私もそのようなやり方で進めようと思っていました。が、ある時前日に設置したはずの木杭がなくなっていたんです。同僚に聞いたところ、ロケーションに住む人達が持って行ったとのこと。
そうなんです。
このロケーションというエリアは電気がないので火が生活する上では必要不可欠なんです。どうやらその薪として使われたようです。はい。同僚に聞くと木だろうが鉄だろうが何でも持っていかれるとのこと。
日本で当然のことがここナミビアのヘンティスベイにあるロケーションエリアでは通用しない。途上国って感じですね。面白いです。
仕方がないので、目安となる杭を設置することを諦め、毎回測量をしながら施工をする方法に改めました。面倒ですが仕方がないですね。
それからもうひとつの問題。溝を掘ったまま放置しておくと、ゴミ捨て場となってしまいます。日本じゃ考えられないですよね。ここロケーションエリアでは当然のようです。このエリアの人たちは生活で出たごみをその辺に投げ捨てています。風で流されて溝に溜まってしまうのと、意図的に溝に投げ捨てたごみの両方がたまっていました。せっかく綺麗に施工したのにがっかりしてしまいます。
仕方がないので、1日に施工する範囲を狭めて必ず1日の終了前には埋め戻しまでを終わらせる工程に変更しました。これでごみが捨てられることはなくなったんですが、急ピッチの施工になって転圧がおろそかになる新たな問題に直面しています(笑)。ほんと次から次へと問題が出てきますね(笑)。まあそんなものでしょうか。
以上、今回はスーパーロケーション開発プロジェクトの経過と問題点についてご紹介しました。
まとめ
今回はスーパーロケーション開発プロジェクトの経過とその問題点についてご紹介しました。位置や高さの目安となる木杭を設置すると火をおこす薪として使われてしまったり、掘った溝にゴミが捨てられてしまったりしましたが、何とかやり方、進め方を変えて対応しています。転圧不良などの新たな問題にも直面していますが同僚と相談して改善しながら進めていこうと思います。
それでは、このへんで。
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