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つなブロ

青年海外協力隊として、ナミビアの大西洋に面した街ヘンティスベイで町づくりの手伝いをしています。協力隊活動に関すること、ナミビアでの生活に関すること、自分の住む街や訪れた街に関することなどいろんなテーマについてお伝えできればいいなと思ってます。

CADの導入と図面の電子データ化に向けて

青年海外協力隊

今回はちょっと専門的になってしましますが、私の配属先での活動についてご紹介したいと思います。私の職種は「土木」で、ナミビア、ヘンティスベイにある町役場のインフラストラクチャー部で主に上下水道、道路などを担当する部署に配属になっています。

 

タイトルのCADというのは、Computer Aid Design system の略でその頭文字をとって「キャド」と言っているものです。土木分野で言えば各種インフラの図面を書くソフトです。

 

図面っていうのは簡単に言えばインフラの寸法や構造、デザインが規定された絵のことで、例えば下のようなものです。CADはその絵を書くソフトです。

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今回はそのCADを使用して現在進めている私の活動についてご紹介したいと思います。

    

CAD導入の目的について

ちょっと前のブログで、ヘンティスベイ町役場では各種インフラの図面がA1やA2などの大きな紙主体の図面で管理されていることをご紹介しました。建物管理課という部署では何枚もあるA1サイズの町全体の建物の区画図から必要なある一つの建物を探し出し、図面を折ってその建物部分をコピー機を使用して印刷していました。何枚も図面からある建物を探し出すのも大変だし、何度もコピーしているため折り目がついて破れて数字が正確に読めない現状がありました。

 

また上下水道の部署では、紙の図面を現場に持っていって使用しているので、これまた汚れ破れてほとんど数字を読むことができない図面となっていました。

 

そのあたりを紹介したブログがこちらです。 

tsunablo.hatenablog.com

 

破れたり、汚れたりしたらその都度新しい図面を用意できればいいのですが、図面を書いた建設コンサルタントに依頼してもなかなか図面が届かなくて時間がかかるようで、結局そのまま使用しているようです。

 

以上のような現状から、CADを使用して図面を電子データ化すれば各部署の業務の改善につながるのではないかと配属先に提案したところ、ぜひともお願いしたいということだったので、CADを導入して現在電子データ化を進めているところです。

 

 

実はCADを導入する理由はもうひとつあります。どちらかというと上の業務改善のためのCADの導入よりもこちらのほうが重要だと考えていますね。これも前のブログでヘンティスベイ町役場の上水道の維持管理の問題点についてご紹介しました。

 

そのブログがこちら。 

tsunablo.hatenablog.com

 

ヘンティスベイの一部の区画の上水道管は、ナミビア独立前の1970年代とかに設置されたものがあってかなり老朽化していて、漏水が頻繁に発生しています。上水道管からの漏水は住民から役場に連絡があり、その連絡を受けて上水道チームのワーカーが現場に駆けつけて修理をしています。

 

将来は今以上に漏水が頻発することは必至で、少ない職員やワーカーで対応することができないことは確実です。

 

そこで、漏水が発生する前に計画的に上水道管を修繕、交換する「計画的維持管理手法」導入が必要になってきます。この手法であれば今ある予算や人員で計画してインフラを更新することができます。先進諸国ではインフラの耐用年数やそれまでの蓄積されたデータをもとに更新年数を設定して、破損する前に計画的に修繕・補修・交換をしている現状があります。

 

そして維持管理には記録をすることが重要となってきます。記録というのはどの区間をいつ、どのように補修したかということですね。それを記録しないと更新して何年経っているか、あるいはどの部分が交換してあってどの部分が古いままだとかが分からなくなってしまい、将来の維持管理が困難になってしまいます。

 

そこでCADの導入が必要になってくるわけです。CADを使用すればいつ、どの区間をどのように補修したかを図面上に直接記録することができるわけです。例えばこんな感じで交換した部分の色を変えて日付を入れることもできるわけです(160mmの上水道管を2018年10月20日に交換したよって図面)。

 

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長くなってしまいましたが、以上がCADを導入して図面を電子データ化することが必要な理由ですね。

    

電子データ化に向けた問題点

パソコンがなかった時代の手書きの図面は別として、それ以外の図面は設計した建設コンサルタントが持っているわけで、その電子データ(CADデータ)も彼らが持っているわけです。当然ながら彼らに依頼して電子データを集めることになるのですが、どういうわけかなかなか彼らはデータを送ってくれないですね。自分から直接依頼しているから問題なのかと思い、部署のトップであるチーフからも依頼してもらいましたが、それでも送ってくれません。どうやらそこにはお金の問題と仕事を取られるという意識があるようでした。

 

そこで時間はかかりますが諦めて自分で図面を書くことにしました。電子データ化は維持管理に必要不可欠な要素なので仕方がないですね。

    

これまでの電子データ化の成果

ほんと何もない状態からだったので図面を書く作業はほんときつかったです。これまでに町全体の建物の区画図を書く作業を終え、その図面を建物管理課の人たちに展開しました。彼らのPCにCADをインストールしてとりあえず印刷できるようにその方法を教えましたね。

 

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それからこれまでのように何枚もある大きなA1サイズの図面を探さずに済むように区画図を印刷して壁に貼り「見える化」をはかりました。下の写真の彼女はCADを導入して以来大きな紙の図面を見ることはなくなり、壁に貼った図面を見ながら全てパソコン上で必要図面の印刷をするようになりました。とても喜んでくれているのでやった甲斐がありましたね。

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こんな感じの図面です。カラー印刷ができないので必要箇所は色鉛筆で塗ってます(笑)。

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壁に貼った図面を見ながら位置をチェックしているBuilding Inspector。

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今のところの成果としてはこんな感じです。今現在は描いた建物区画図を基に上下水道のレイアウト図を書いているところです。これを早いとこ書き終えて「計画的維持管理」の計画を作成しようと考えています。

    

まとめ

今回はヘンティスベイ町役場での私の活動についてご紹介しました。紙を主体とした図面管理の問題点とその改善に向けたCADの導入と図面の電子データ化の必要性、そしてその成果(一部)、頻発する漏水の解決に向けた計画的維持管理手法の導入に必要なCADの導入と図面の電子データ化について書いてみました。

 

現在は自分でインフラの図面を書きながら、同僚にCADの使用方法を教えています。維持管理をしていくにはCADを覚えてもらわないといけないですからね。

 

まだ道半ばで先は長いですが、一歩一歩進んでいきたいですね。

それでは今回はこのへんで。

 

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